架空の在野知識人「坂博士(Dr. Slope)」へのインタビューという体裁で書かれたデザイン・フィクション。グーグル・アースやグーグル・マップを用いた独自の都市考察を、雑誌記事風の形式で表現した。
慶應義塾大学アートセンターのプロジェクト・マガジン『ARTEFACT 01』に収録。Rhetoricaとして「デザインのみならず独自企画を」という依頼に応え、book-in-book(雑誌内雑誌)の形式で虚構を混入させる試みとして制作した。中沢新一『アースダイバー』の手法をグーグル・アースに転用するという着想を核に、オリンピックを目前に控えた港区を架空の切り口から取材する構成をとっている。
デザイン・フィクションの提唱者ブルース・スターリングが「フェイクニュース」を「意匠で武装したデザイン・フィクション」(weaponized design fiction)と呼んだことにも触れ、虚構と現実の撹乱がもつ批評的可能性を探っている。